【一小タイムライン】一小太鼓ストーリー
東川第一小学校の伝統芸能「一小太鼓」の歴史を紐解いてみました。
そもそも、これは学校教育の中で「あたりまえ」ではないからです。
何より、和太鼓一台あたりの価格を考えると、小中大19台もの和太鼓があること自体が不思議でなりません。
写真は、運動会で「旭岳」という演目を演奏する3・4年生です。
手前にみえるキトウシ山の色が変わっているところはスキー場です。
その奥に、残雪が残る大雪山系の「旭岳」がみえます。天気の良い日に見える景色は格別です。
つまり、この曲は雄大な北海道の最高峰「旭岳」をイメージしてつくられた曲です。
学校の廊下に掲示されている年表によれば、この曲は平成19年に採譜されたとあります。
15年もの間、代々受け継がれてきたことになります。
現在、教職員の中に和太鼓が得意な専門家はいません。
では、どのように、この伝統が引き継がれたのでしょうか。
まず、時間についてですが、教育課程の中に和太鼓の活動入っていて、総合的な学習、朝の帯時間に練習時間が設定されています。
上の学年が次の学年に叩き方を教える「伝承」によって受け継がれてきました。
こうした活動を続けるコツは、
マンネリ化させずに、「新鮮な空気感」をどのように吹き込むかにあります。
「なかよし太鼓」メンバーに、一小太鼓サポーターを紹介する様子
そこで、今年は、地域の方に練習の様子を公開し、見守り活動から感じたことなど、
メッセージをいただく仕組みを取り入れました。
サポーターさんに応援メッセージをいただきました。
「一小太鼓をはじめて聞いた時は感動しました。みんなのがんばって叩いている太鼓は観てくれるお客さんの心にきっと響きます。元気いっぱい楽しんで叩いてください。」
「一小っ子のたくましさ、力強さをたくさんの方に観ていただき、太鼓のすばらしさを伝えてくださいね。」
「伝統芸能を今年も盛り上げてください。参加できたことは、一人一人の思い出になると思います。」
サポーターで来校された寿あじさいクラブ会長さんに、
昭和59年前後が始まりとのことを伺い、記念誌で調べてみました。
昭和58(1983)年
今も続いている伝統の一小太鼓は、この頃に発足した。一小の自慢がまた一つ増えた。音楽行進での演奏は、沿道の人たちに感動を与えたそうです。
東川町内児童生徒音楽の集いで法被をまとった演奏発表している写真が掲載されていました。
昭和61(1986)年 一小太鼓を全児童で継承
昭和63(1988)年 東川招魂祭、一小太鼓出演(7月)
そして、今年、老朽化のため、リニューアルすることになった看板は、25年間の歳月を経ていることがわかりました。
平成8(1996)年 一小の看板を校舎正門前に設置(11月)
今年の7月30日のお祭りで演奏する曲は、「旭岳」と「なかよし太鼓」の2曲です。
高学年は「かぜ(疾風)」を演奏したかったようですが、
その思いは胸の内に秘めて、磨き上げる機会と捉えてほしいと
今、演奏している3曲も、初めからあったわけではなく、地域の太鼓チームの指導も取り入れながら、
少しずつ「変化」、「進化」してきたことがわかりました。
子供たちには、今まであるものを継承することに加えて、
新しいものを取り入れ工夫する視点に気づいてほしいと願っています。